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GOSEN KNIT FES2020と五泉ローカリストカレッジの企画に込めたもの


昨年に引き続き、国内有数のニットの産地である新潟県五泉市の五泉ニットを盛り上げる取り組み「GOSEN KNIT FES」のディレクターとして企画に関わっています。 コンセプトは昨年と同様「FUN&FAN!! 五感で五泉ニットを楽しむ3日間」


GOSEN KNIT FES 2020
GOSEN KNIT FES 2020 キービジュアル

工場見学と製品販売といったいわゆる一般的な産地振興のイベントに留まることなく、五泉ニットの魅力が伝わる様々な楽しみ方を企画し、未来の五泉ニットのファンづくりと、既に五泉ニットを愛用して下さっている方に感謝を伝えられる機会としてプランニングしています。

本番は2020年2月8-9-10日の3日間。先行してFacebookでもお知らせしてきましたが、2020年は新しい取り組みにもチャレンジしています。 今回は本番まで約1か月ということで、ディレクターとして企画に込めた思いと意図について綴っておきたいと思います。


 


新企画:五泉ローカリストカレッジ



2020の新しいチャレンジとして、昨年度の燕三条ローカリストカレッジの経験をもとにプランニングし、五泉ニット工業協同組合主催、Idea partnersの企画運営という形で実施したのが地域編集人材育成事業「五泉ローカリストカレッジ」です。

5回の講座を通して地域にある様々なファクトから魅力となるコトやモノを紡ぎ、企画・編集し発信していく力を実践的に学んでいく講座であり、最終的には成果物としてフェス本番でローカリストとして受講生自ら企画立案~実践までをしてもらう他に類を見ないアクティブな学びのプログラムです。

受講生も公募で募集し、五泉市内外から個性豊かな9名の方より申し込みいただきました。

五泉ローカリストカレッジ受講生の皆さん

9月から始まった講座は、燕三条ローカリストカレッジでもご一緒したシンクボード株式会社代表の山倉あゆみさんの講義から始まり、



第2回では五泉市地域おこし協力隊の青木順子さんからの五泉地域についてのお話、



新潟県内でマルチに活躍するライター・マルヤマトモコさんからは、取材と情報発信、ライティングのポイントについて学び、



第3回では青木さんのガイドの下、自分たちの足で一日かけて五泉市内をフィールドワーク。



フィールドワークを終え、発見した自分たちの感じた地域の魅力をその場でまとめてプレゼンするワークを経て、地域の魅力や価値の発見・編集・発信を一通り経験してもらいます。


ちなみに、各回には受講生同士の振り返りと対話の場を必ず設けて学びを深める工夫も行ってきました。


その後、事前課題を踏まえた第4回となる11月からは、ローカリスト企画を考える企画会議に入っていきます。


ここまでの学びを活かして、受講生の皆さんは自ら考えた企画案をプレゼンし、投票を経て2つの企画が誕生しました。





企画①ローカルクイズ王決定戦 五泉王

五泉の地域の魅力的な人やコトにフォーカスし、観光ガイドには載っていないようなローカルなネタ満載のクイズ大会を行います。

地元の方も知らない五泉の魅力と出会ってもらいたい、もっと興味を持ってもらいたいという趣旨から生まれたこの企画は、自分たちでクイズの問題を考えるのはもちろん、動画撮影の取材まで行う力の入れよう。なんとYouTubeWEBサイトまで自分たちで作っています。

3人一組のチーム戦によって行われるクイズ大会は、市外からニットフェスに来られた方にも観覧として楽しんでもらえるよう問題として扱ったスポットの解説も行うとのことです。


企画②五泉ニットクラフトマルシェ


ニットが作られる際に必ず出てしまう残糸残反(端切れ)を材料に、ハンドメイド作家の方々とコラボして作品販売を行ったり、大人からこどもまで楽しめるワークショップなどを行います。

工場でつくられた製品に触れるというものだと”誰がどんな思いで作ったのか”という部分はどうしても薄くなりがち。

五泉ニットの高品質の残糸残反を使ってつくられた一点ものの小物等のアイテムにはハンドメイドならではの魅力がありますし、きっとモノの売り買い以上の素敵な体験があるのではないかと思います。

既に2日間に出店していただける作家さんも決定しているということで、ぜひこちらもSNSにて最新情報をご覧ください。

いずれの企画も講座終了後、サポートを受けながらも受講生の皆さんが主体的に仕事や学業の合間を縫って準備を進めてくれています。

ぜひFacebookページで受講生たちの頑張り、そして企画に懸ける思いに触れてもらえたらと思います。


お客様”以外”をいかにファンにするか

2020では、昨年私が主として進行した企画の一部を組合の皆さんにお任せし、デザイン、PR、企画のディレクションと合わせてとこのローカリストカレッジを運営しています。

2019の振り返りでは、お陰様で過去最高の来場者を記録しましたが、当然課題も残りました。


課題のなかでも個人的に重要だと感じたのが、持続可能な産業を考えたときに外せない「地域との関わり」、そして「お客様以外の立場での関わりしろ」です。

言い換えると、イベントと地域側の有機的な交わりをどう描くかということと、我々以外に企てられる人をいかに増やせるかということです。

お金を払ってこうした問題を解決することができた時代もかつてはあったかもしれませんが、その結果どうなっているのかは多くを語らなくてもお分かりだと思います。

(今も一部地域ではそうしているのかもしれませんが…)

2020ではだからこそ、五泉地域の商店街の皆さんにも関わってもらい一緒にイベントを盛り上げていただくため、地元商店街のお店をひらく企画・GOSEN OPEN STREETを提案させていただきました。

イベントを学びの成果物として披露する舞台に仕立て、意欲ある社会人・学生の皆さんの成長機会としてローカリストカレッジも企画しました。

こうしたプロジェクトは大変ではありますが、実はやっている方が楽しめる部分が多かったり、捉え方を変えれば学びにもなります

お客様に楽しんでもらうというのは大前提として重要ですが、これからは従来のつくられたものをお客様としてお金を払って楽しむ消費型の楽しみ方だけでなく、ゼロから自分たちが”楽しい”と思えるものを作っていき、その完成までのプロセスも楽しむ創造型の楽しみ方という考え方も必要ではないでしょうか。

巻き込まれてもらった皆さんも恐らくラクではないでしょうが、何かを共に作り上げるプロジェクトは終わった後に振り返ってみたら達成感や成長実感と共に楽しかったと思えたりすれば、ある意味、お客様様以上にコアなファンになっていたりするものではないかなと考えています。 毎回試行錯誤で、このプロジェクトの難易度というか匙加減がとても難しいのですが、人を起点にプロジェクトを考える際に欠かせない視点ですね。

今回のGOSEN KNIT FESでは、誰のどんな楽しい思い出が紡がれるのか楽しみです。

ご興味もっていただいた皆様、ぜひともお越しください。 そしてご来場された際はSNSで感想も教えていただけると嬉しいです。


(当日までのイベント情報はぜひ五泉ニットフェスの公式HPフェスのFacebookページをご覧ください)


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山本一輝


Idea partners


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