これまで岩手県宮古市、山形県最上地域、新潟県新発田市と三拠点で行ってきたルーキーズカレッジ。石巻地域でも未来に向けた布石を打つべく、新しいチャレンジを行います。
地域の中小企業の課題解決を支援するコンソーシアム(共同事業体)として
2年度に渡っていしのまき学校の皆さんと共に実施してきた、宮城県キャリア教育推進事業「ミライブラリー」。地域・企業と築き上げてきたネットワークや信頼を基盤とし、持続可能な地域の人材育成システムとして、11月16日(金)試験的にルーキーズカレッジを開催することになりました。
ルーキーズカレッジは、会社の垣根を超えて繋がる「地域同期」づくりと若手社会人のキャリアデザインやコミュニケーションスキル等の学びの場として2017年からスタートしましたが、改めてこれは目的ではなく手段であると考えています。
中小企業が抱える教育・採用の多くの課題。これまではなんとかなっていた老舗企業も人手不足によって事業の発展は困難になるどころか、事業継承もできず廃業というケースは今後ますます増えることが予想されています。
これらの課題は単独では解決困難なものが多いだけでなく、取り組むとしてもコストパフォーマンスも悪いでしょう。
こうした現状を前に、ルーキーズカレッジを始めとして地域全体で人材採用・育成のコンソーシアムとして一枚岩となって解決へ向けて取り組むべく、石巻地域ではこれまでのキャリア教育事業を基盤に異なる切り口から一歩進んでいきたいと思います。
キャリア教育のネットワークから、若手人材育成の取り組みへ
自治体や商工会議所との協働によって立ち上げ、つくられたネットワークをどのように発展していくかを他地域のルーキーズカレッジでは検討しています。
石巻地域では、高校生のキャリア教育のネットワークをきっかけに集まった心ある企業の皆さんを主にして、人材育成・採用講座を同日11月16日に開催させていただくことになりました。
「ミライブラリー」では地元の高校生に対し、若手社会人が同年代の方々と共に自身のキャリアを棚卸し、イキカタトークの授業づくりと本番を通じて、キャリア発達や異業種交流としての成長機会を提供してきました。こうした社会人の姿に後押しされ、なかには地元で就職する高校生も出てくるとことも想定されます。
数多ある選択肢のなかで地元で働く選択した高校生はまさしく未来を築く宝として、継続的にフォローアップしていくためにも、ルーキーズカレッジと企業の一層の人財育成や環境改善への理解が必要になってきます。
「人への投資」こそが地域の最後の砦
自分が人の親となったとき、将来どういう企業に子どもたちに入ってもらいたいか。
それは、どんな職種業種であってもブラック企業などではない、やはり人を大事にしてくれる企業ではないでしょうか。
しかし、地方の中小企業のなかには、未だに産業構造の変化や人口減少の問題を前にしても、旧態依然で若者たちの未来への投資を軽んじている企業も少なくないように感じます。
企画が生まれてまだ1年半、ルーキーズカレッジが出来たことで地域間・企業間にはまだ大きな差は生まれていませんが、限られた若者たちの未来を大事にする何よりも人づくりに力を入れる企業が生き残れる仕組みをつくっていけたらと思います。
未来はコントロールすることはできませんが、未来に影響を与えることは可能です。
ご縁をいただいた地域の未来を変える取り組みとして、石巻での新たな一歩もぜひ応援していただけると嬉しいです。
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山本一輝
Idea partners
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